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はじめに

オクトーバーフェストと聞くと「世界最大のビールの祭り」というイメージを抱きがち。けれど、実際に現地に足を踏み入れてみると、それは全然違った。ここは遊園地と万博と飲酒天国を一体化させた怪物イベントであり、ただの「ビール祭り」なんて言葉では片付けられない規模でした。
朝の不安から始まる

- 8時起床。海外キャッシングができないことが発覚し、残り現金は70ユーロ+小銭。
- 9時半に宿を出発、9時45分に会場着。開場前からすでに長蛇の列。
- 「今日は1軒だけで全力体験する」と腹を決めて突入。
選んだのは「アウグスティナー」

向かったのはAugustiner-Festhalle(アウグスティナー・フェストハレ)。
1328年創業、ミュンヘン最古のビール醸造所で、オクトーバーフェスト唯一「木樽からビールを注ぐ」伝統を守っている。地元民の信頼も厚い“本物の味”だそうです。
武器のような1リットルジョッキ

- 最初の注文は1Lビール。14.5ユーロ+チップ込みで15ユーロ。
- 中身だけで1kg超、ジョッキ込みで2kg超。飲み物というより筋トレ器具。
- 最初のひと口は天国、残りは修行。それでも「ここで木樽ビールを飲んでいる」という事実がすべてを上書きします。
45分待ちのローストチキン

- 注文したのはローストチキン(17.2ユーロ、1.2kg級)。
- 焼き上がりを45分待たされ、空腹MAXで拷問状態。
- 皮はパリパリ、焦げ香ばしく、繊維はホロホロ。味は薄めだがビールで完成する設計です。
- 気づけば完食。塩辛さで喉が乾き、再びビールを流し込む無限ループ。
テントの熱気と文化の違い

- 10時半ごろには3割ほどだった席が正午には8割埋まり、音楽隊が演奏開始。テントは一瞬で巨大ビールスタジアムに変貌。
- 半ズボンやディアンドル姿の客はアルコールと熱気で汗をかき、スタッフはダウン着用。この温度差が祭りの現実を物語っていました。
祭りは「ビール」ではなく「文化」

- 1810年、王室の結婚式を祝う行事が始まり。以来200年以上続く伝統。
- 今では世界から600万人以上が訪れる「文化の祭典」。
- 外は移動遊園地と縁日、内は音楽と酒で爆発するライブ会場。
- 都市そのものがテーマパーク化する規模に、日本のオクトーバーフェストは児戯に等しいと感じました。
一人でも楽しい

- 相席文化があるため、隣の家族に写真を撮ってもらったり乾杯を交わすだけで交流が生まれます。
- 言葉が分からなくても笑顔と「Prost!」で十分です。
- むしろ一人だからこそ、観察も体験も濃く残りました。
予算の現実
- ビール1L+チキンで合計33ユーロ強。チップ込みで40ユーロ近く。
- 現金は残り30ユーロ程度。財布的にはギリギリ。
- それでも「本場を体験した」という満足感で帳消しになりました。
結論
オクトーバーフェストは、ただのビールの祭りではありませんでした。街を飲み込む巨大テーマパークであり、文化の交差点でした。
財布と胃袋は削られたが、体験の濃さは圧倒的。本場はスケールも雰囲気も、他の追随を許しません。
追記
テントありきで挑みましたが、テントの外だけでも十分楽しめました。ビールがメインのディズニーランドと考えてもらえればいいかもしれません。午前中テントで軽く飲んで、午後は外をぶらぶらするのがおすすめです。子供用にソフトドリンクもあるのでご心配なく。
次回予告
明日はシンデレラ城のモチーフ、ノイシュヴァンシュタイン城に行きます


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