洞爺湖温泉から少し足を伸ばして行ける観光地のひとつとして、有珠山ロープウェイに行ってみました。正直、行く前の時点ではそこまで強い期待はしていませんでした。
結論から書くと、この観光はロープウェイに乗ること自体よりも、上でどこまで見るかで満足度が大きく変わります。ロープウェイを降りた先には「洞爺湖ビューの展望台」と「有珠山火口展望台」がありますが、印象に残ったのは後者でした。行ってみたら期待以上に楽しく、火口展望台まで行ってようやくこの場所の面白さが出てくる、というのが率直な感想です。
先に要点をまとめると、有珠山ロープウェイは洞爺湖温泉からバスで約15分、昭和新山とセットで回る観光地です。ロープウェイを降りた先には「洞爺湖ビューの展望台」と「有珠山火口展望台」がありますが、正直に言うと、洞爺湖展望台だけだと2000円の元を取った感じは出にくいです。逆に、そこからさらに10分ほど歩いて火口展望台まで行くと、一気に印象が変わります。私がいちばん良かったと思ったのも、この火口展望台でした。
有珠山(うすざん)は、洞爺湖の南にある標高733mの活火山です。昭和新山とあわせて、洞爺湖周辺の火山地形を代表する存在で、現在はロープウェイで中腹まで上がり、展望台から景色を楽しめます。洞爺湖観光というと湖畔の景色や温泉街の散策が先に浮かびますが、有珠山ロープウェイはそれとは少し違って、高い場所から一気に景色を見に行く観光という印象でした。
洞爺湖温泉からの行き方と基本情報

洞爺湖温泉から有珠山ロープウェイへ行く場合は、洞爺湖温泉バスターミナルから昭和新山方面のバスを使う形になります。昭和新山までは約15分、料金は片道400円、往復で800円でした。私が確認した範囲では、9時から14時台は1時間に1本くらいの運行だったので、行く前に時刻の確認はしておいた方が安心です。
ロープウェイは15分ごとに1本、片道の乗車時間は5分程度。料金は大人2000円、子ども1000円です。ロープウェイの設備自体は新しめで、かごの中には椅子もあり、それなりに広さもあります。乗り物としての不満はあまりなく、素直に使いやすい印象でした。
ただし、この場所は最終便の時間にかなり注意が必要です。のぼりの最終が15:45、くだり最終が16:00なので、午後遅くに行くと実質的に洞爺湖展望台を見るくらいしかできません。有珠山火口展望台まで行って戻る余裕がほぼなくなるので、最終便近くの訪問はおすすめしにくいです。
バスを降りた瞬間、昭和新山の印象がかなり強い

有珠山ロープウェイの記事とはいえ、現地に着いて最初に目に入るのは昭和新山です。そしてこの昭和新山の印象がかなり強いです。
バスを降りると、目の前に赤っぽくて裸の山肌をした昭和新山がどんと立っています。標高だけ見るとそこまで高い山ではないのに、見た目のインパクトがかなりあります。私は往復800円のバス代について、「昭和新山を見ただけで元を取れた気分」と感じました。少し大げさではなく、それくらい到着直後の印象が強かったです。
逆に、麓から見た時点では、有珠山そのものには昭和新山ほどの面白さは感じませんでした。有珠山はあくまで上に行ってから本領が出る山で、昭和新山は麓からでも観光の満足感を出しやすい山、という役割の違いがあるように思います。
有珠山ロープウェイの見どころは「どこまで歩くか」で変わる

ロープウェイで上がったあと、見どころは大きく分けて2つあります。ひとつはロープウェイ駅の近くにある洞爺湖ビューの展望台、もうひとつはそこからさらに歩いた先にある有珠山火口展望台です。
まず、ロープウェイを降りてすぐの洞爺湖展望台では、洞爺湖を広く見下ろす景色が楽しめます。高い位置から湖を見る体験自体は気持ちがよく、写真もたくさん撮れます。ただ、ここだけだと観光としては少し弱いです。景色はきれいでも、「2000円払ってこれだけ?」という感覚は正直ありました。ロープウェイ代に対する納得感で言うと、この時点ではまだ足りません。
印象が変わるのは、そこから有珠山火口展望台まで歩いたあとです。ロープウェイ駅から火口展望台までは、急坂や階段があり、ゆっくり歩いて10分ほど。歩く前提の観光にはなりますが、この10分で見える景色の密度がかなり変わります。
火口展望台からは火口のほかに、噴火湾、駒ヶ岳、伊達市の方向まで見渡せます。洞爺湖だけを見るのとは景色の性格が違って、より「火山地形の上に来た」という実感が出ます。私が一番良かったのもここでした。正直、行く前はそこまで期待していなかったのですが、実際に来てみると期待以上に楽しく、印象が大きく変わりました。
しかも、上では写真を撮る場所がそれまで以上に多かったです。単に1か所の展望スポットで終わる感じではなく、歩きながら視界が変わるので、景色を見て終わりではなく、ちゃんと観光の流れができます。
洞爺湖展望台だけだと物足りない。火口展望台まで行ってほしい

この場所についていちばん大事なのはここだと思います。
有珠山ロープウェイは、洞爺湖展望台だけで終えると物足りないです。火口展望台まで行って、やっと満足度が大きく上がる。この差はかなり大きいです。もし火口展望台の存在を知らずに行って、ロープウェイを降りてすぐの展望台だけ見て帰ってしまうと、「景色はきれいだけど、料金は高かったな」で終わります。逆に、そこから10分歩けば、「思ったより面白かった」という気持ちになれます。
ロープウェイ料金2000円は安くありません。だからこそ、現地でどこまで見るかの判断はかなり重要です。有珠山ロープウェイに行くなら、時間にも体力にも少し余裕を持って、火口展望台まで行く前提で予定を組んだ方がいいです。
所要時間は1時間だと少し慌ただしい。余裕はあったほうがいい
有珠山ロープウェイ観光の所要時間は、どこまで見るかで変わります。
ロープウェイは片道5分程度なので、乗車時間そのものは長くありません。洞爺湖展望台だけを見るなら短時間でも終われますが、それではこの場所の良さを取り切れません。火口展望台まで行くなら、歩く時間も含めて最低でも1時間前後は見ておいた方がよさそうです。
さらに、麓で昭和新山を見たり、お土産屋をのぞいたり、食事をしたり、熊牧場の周辺も含めて回るなら、もう1時間以上追加して考えた方が動きやすいです。外輪遊歩道が開いている時期に南外輪展望台まで歩く場合は、全体で3時間ほどかかるらしいので、これは通常のロープウェイ観光とは別枠で見た方がいいです。
麓の雰囲気は快適さ重視ではない
お土産屋はありますが、全体としてはかなり静かで、賑わっている感じではありませんでした。食事どころはあるものの、「ちょっと腰を落ち着けて休む」という意味での場所は少なめです。ロープウェイの建物の中に待合所のような休憩スペースがあるくらいで、カフェ的な使い方を期待すると少し違います。
さらに、ロープウェイ建物の前あたりは、近くに熊牧場があるからか、牛舎のようなにおいがかなり強く、はっきり言って臭かったです。景色の話とは別ですが、現地の快適さを考えるならこの点は事前に知っておいてよいと思います。
9時半ごろの土日でも混雑は強くなかった
私が行ったのは9時半ごろの土日でしたが、混雑はそれほど強くありませんでした。ロープウェイや展望台でも動きにくさは感じず、写真も撮りやすかったです。時間帯による差はあると思いますが、少なくとも朝の早めの時間は比較的回りやすい印象でした。
3月でも雪が残っているけど、夏の方が楽しそう
私が行ったのは3月でした。印象的だったのは、洞爺湖温泉のあたりではもう雪が少なくなっている場所が多かったのに、有珠山の上にはまだ雪が残っていたことです。外国人観光客が雪で遊んでいるのも見えて、同じ洞爺湖周辺でも季節感が少し違うんだなと感じました。
ただ、総合的に考えると、やはりおすすめは夏場です。理由は、夏なら有珠山外輪遊歩道を歩いて南外輪展望台まで行けるからです。ここまで行ければ、2000円のロープウェイ代に対する納得感はかなり上がるはずです。反対に、私が行った3月は11月から4月までの閉鎖期間中で、外輪遊歩道は使えませんでした。しかも登山装備が必要らしいので、開いている時期は「普通の散歩コース」ではなく、準備して歩く場所として考えた方がよさそうです。
また、洞爺湖展望台の屋外カフェも冬季休業らしく、冬から春先は上での楽しみが少し削られます。火口展望台まで行けば十分見る価値はありますが、「本来の選択肢が全部そろった状態」ではない、という意味で、やはり夏の方が良さそうでした。
有珠山ロープウェイはこんな人に向いている
有珠山ロープウェイが向いているのは、洞爺湖を上から見たい人、火山や地形に少しでも興味がある人、そして展望台まで少し歩く前提で観光できる人です。景色だけでなく、「同じ場所で洞爺湖・火口・噴火湾・駒ヶ岳まで視界が切り替わる感じ」が好きな人にはかなり合うと思います。
逆に、まったく歩きたくない人や、最終便近くしか動けない人にはやや合いにくいです。洞爺湖展望台だけで終わると、この場所の良さを取り切れないからです。
まとめ|有珠山ロープウェイは火口展望台まで行く前提で考えたい
有珠山ロープウェイは、洞爺湖温泉から行きやすい観光地です。昭和新山のインパクトは到着した時点でかなり強く、そこにロープウェイと展望台を組み合わせることで、洞爺湖観光の中でも景色の密度が高い時間を作れます。
ただし、満足度の分かれ目はかなりはっきりしています。洞爺湖展望台だけでは弱く、火口展望台まで行ってようやく面白くなる。ここを知らずに行くと、料金に対して微妙な印象が残るかもしれません。
さらに言うと、この場所の良さがいちばん出やすいのは夏場です。外輪遊歩道や南外輪展望台、屋外カフェなど、上での選択肢が増えるからです。冬や春先でも火口展望台まで行けば一定の満足感はありますが、もし季節を選べるなら、私は夏を推します。
洞爺湖温泉から少し違う角度の景色を取りに行きたいなら、有珠山ロープウェイは候補に入れてよい場所です。ただし、行くなら早めの時間帯に、火口展望台まで行くつもりで予定を組むのがおすすめです。
FAQ
Q1. 有珠山ロープウェイは洞爺湖展望台だけでも行く価値がありますか?
景色自体はきれいですが、個人的には洞爺湖展望台だけだとロープウェイ料金2000円に対してやや物足りなさを感じました。満足度を上げたいなら、有珠山火口展望台まで歩く前提で行くのがおすすめです。
Q2. 有珠山火口展望台まではどれくらい歩きますか?
ロープウェイ駅から有珠山火口展望台までは、急坂や階段があり、ゆっくり歩いて10分ほどでした。歩きやすい靴で行った方が安心です。
Q3. 洞爺湖温泉から有珠山ロープウェイへはどう行けますか?
洞爺湖温泉バスターミナルから昭和新山方面のバスで約15分です。私が確認したときは片道400円、9時から14時台は1時間に1本ほどでした。時刻は変わる可能性があるので、最新情報は事前確認がおすすめです。
Q4. 有珠山ロープウェイは冬より夏の方がおすすめですか?
個人的には夏の方がおすすめです。冬から春先は外輪遊歩道が閉鎖され、洞爺湖展望台の屋外カフェも休業しているため、楽しみ方がやや限られます。火口展望台まで行けば冬でも十分見どころはありますが、選択肢が広いのは夏です。
Q5. 有珠山ロープウェイの最終便近くでも楽しめますか?
おすすめしません。のぼり最終15:45、くだり最終16:00なので、遅い時間だと火口展望台まで行く余裕がなく、洞爺湖展望台だけで終わりやすいです。満足度を考えるなら、早めの時間帯に行く方がよいと思います。

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