旅の終盤は、観光地を巡る「外へ向かうエネルギー」よりも、「静かに旅を振り返る時間」が勝るものです。ロンドン滞在48日目、大きな予定を入れずに迎えた今日、私が向かったのは世界最高峰のデパート、ハロッズ(Harrods)でした。
目的は、旅の思い出に残る紅茶のお土産と、晩ごはんの惣菜。
しかし、そこで見たのは、高級デパートらしい豪華絢爛な空間だけではありませんでした。45ポンド(約8,500円)の値札がついた鮮魚を日常のように買う人々の姿は、ロンドンという都市が持つ「格差」のリアリティを突きつけてきます。
そして夜、Co-opで購入した巨大なtrifle(トライフル)をホールで食べきり、ついにその甘さに決着をつけました。観光らしい観光はしませんが、「生活の深層」と「文化の終わり」を実感した、ロンドン最終盤のゆるい一日を記録します。
昼までゆっくり過ごす最終盤の朝
昨日が旅のエピローグのような一日だったこともあり、今日は特に大きな予定を入れず、昼までゆっくり寝て過ごしました。ロンドン生活も終盤に入り、外へ出るより静かに休みたい気分が強かったです。
ハロッズへ向かう午後の外出

午後になって、ハロッズへ出かけることにしました。Plaistow から District line に乗り、South Kensington で Bakerloo line に乗り換えます。駅の案内板にはしっかり “Harrods” の表示があり、初めて向かう人でも迷わず行ける導線でした。
地上に出て歩くと、ハロッズの巨大な建物がすぐに目に入ります。中へ入るとハイブランド店が並び、フロアが広いのに部屋が細かく区切られているため、歩くほど方向感覚が混乱する。迷路のような構造で、何度か迷子になりかけました。
お土産に紅茶を購入する
食品フロアを探し、ペストリーやホットチョコレートの香りが漂う一角に紅茶売り場を見つけます。缶入りティーバッグが2個で20ポンド。高いとは思いつつ、ハロッズのお土産としては妥当な範囲なので購入します。
惣菜を求めて鮮魚コーナーへ

今日は日曜日でスーパーが早く閉まる日。晩ごはんをどうするか考えた結果、せっかくなのでハロッズの惣菜で済ませることにしました。
惣菜フロアはどれも高価格帯で、特に鮮魚売り場は印象に残りました。氷の上に丸ごと並べられた魚に「45ポンド」と書かれた値札がついています。キロ単価なのか一匹の価格なのか判別できな買ったのですが、いずれにしても相当な値段です。調べると、ハロッズの鮮魚は基本的に“kg表示”とのことで、1kg=45ポンドの可能性が高いです。普通サイズの魚でも一匹50ポンド以上になる計算です。
驚いたのは、そんな高価格帯なのに売り場が何気に混んでいたこと。観光客だけでなく、明らかに“ここで日常買いをしている人たち”が普通に買い物しています。自分とは違う生活階層を見せつけられたようで、ロンドンの格差を実感した瞬間でした。

その中で10ポンド程度の、サーモンの照り焼きが乗ったサラダを見つけて購入しました。
Co-opで甘いものを追加購入

帰り道にCo-opへ寄り、前から気になっていた chocolate trifle を購入。帰宅後、まずはサーモン照り焼きサラダを食べてみます。味はしっかりしていて美味しいですが、フォークを入れて初めて“下が米”だと発覚。サラダなのか丼ものなのか判断に迷う構造でした。
trifleをホールで食べきった感想
続いて chocolate trifle。ホールで食べ始めた以上、途中リタイアができません。甘さが強烈で、途中から胃が重くなり始めます。それでも紅茶を飲みながら何とか完食。これで trifle への興味は完全に満たされ、「もう食べなくていい」という結論に至ります。
観光らしい観光をしたわけではないが、生活に寄せたリズムで過ごすロンドン最終盤の一日。こういう“ただの日曜日”を過ごすことも、旅の記憶としては意外と印象に残る時間でした。
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